臨床情報医工学プログラムを受講している 学生3名(広島市立大学2名、広島工業大学1名)が、2016年3月に東京で開催されたインタラクション2016で研究発表を行いました。 そこで、インタラクション2016に参加した有田瑞紀くんと深町侑加さんのおふたりにお話を伺いました。



Q1. 臨床情報医工学プログラムを学んだきっかけについて教えてください


有田 瑞紀(以下、有田くん):広島市立大学に入学する前から決めていました。

医用情報科学科に入って、臨床情報医工学プログラムを履修し、遠隔医療や電子カルテについての研究をしたのちに、それらに関連する企業に就職したいと考えていたからです。

臨床情報医工学プログラムを履修することによって情報分野だけでなくより医療分野なことも学べると思っていたこともきっかけの1つです。



深町 侑加(以下、深町さん):入学前から決めていました。

臨床情報医工学プログラムがあるのは、大学を決める要因のひとつにもなりました。 なんとか合格できてよかったです。




Q2. 本プログラムでは「臨床情報医工学特別演習」として製作を行い、その成果物をオープンキャンパスや情報医工学展で展示しています。

おふたりとも2年生の頃からイベントに参加していますし、さらに発展した活動によって学外発表につながる成果を挙げています。

このように積極的に演習に取り組みイベントに参加したことによって、学んだこと気づいたことほかにも得られたことがあれば教えてください。




有田くん:学んだことは、グループワークの大切さと、自分が考えもしなかったことを知ることができたこと。あとは、大きな達成感を得られたことです。 グループワークを行うことで、自分1人ではできないことをやり遂げることができましたし、いろんな人とも仲良くなることができました。


学外発表では、他人の意見を聞くことができ、改善点や伸ばすべき点などをより知ることができました。

成果物を製作することはなかなか機会のないことなので、良い経験ができたと思います。




深町さん:私が2年生のころの霞祭(情報医工学展)出展では、おなじ学科の先輩と深く関わる機会があったのでとても助かりました。

2年生のころは、先輩がものをつくり霞祭出展はポスターの一部の作成しか役に立てず、来年までに先輩くらいの知識を身につけないといけないなと思えたことが良かったです。 当時、いまの自分では足元にも及ばないなと痛感したために、講義により真剣に取り組めました。

結果もついてきたのでよい経験でした。感謝しています。




Q3. おふたりとも学内での課外活動(レゴマス)や学外での活動にも積極的に取り組んでいましたが、本プログラムあるいは大学の正規カリキュラムとしてでできる修学支援として、もっとこういう設備や機器があれば良かった、こういう学習の仕組みがあれば良かった、こういう指導体制があれば良かったetc.という点があれば教えてください。






有田くん:プログラムで言えば、先輩や後輩との接点がほぼないことです。

合宿も3年生が全員参加という形となり、やる気のある後輩が合宿に行けなくなってしまいました。

特別演習も始まったばかりなので手探り状態だったと思いますが、大学の自由単位扱いとして、週1回1コマでもみんなで集まれるようにすればよいのではないかと思います。 1人で進めていくのではなく、みんなで共有しながら製作ができると思います。

また、活動日が決まっていれば後輩たちもその日に見にいけば良いというのがわかると思います。



深町さん:とても贅沢を言うと、臨床情報医工学プログラムは、学生証で学生が自由に出入りできる小さめな実験室があればもっと活動しやすいなとは思います。 学生実験の備品はいつでも使うことができないので、学生にはできることが限られてきます。簡単な作業スペースが市大にもあれば私は居座っただろうなと… 芸術学部は結構そういう感じみたいなので情報学部もそうなればなと思います。

(注:今年度から別館602室を事務局が開いている時間に限り作業スペースとして開放する予定です。)


合宿で班に分かれるのを自由にしたらおもしろくなるのではと思います。班の人数から班のメンバーまで自由に決められたら、それぞれの特徴(個性)が出て楽しそうだなと思います。 私も有田君と同じで、先輩後輩希望者なら誰でも受けられる時代のほうが楽しかったです。1・2歳でも年齢が違うと考え方が違う気がします。

合宿の成果の発表がプログラム受講者しか聴く機会がないのがすこし残念です。 FD・SD研修会の発表には臨床情報医工学プログラムの学生しか来ませんので、オープンキャンパスの日に情報科学部棟の2階のエントランスでポスターを置くようにして、 臨床情報医工学プログラムの合宿の成果も情報科学部棟に展示したらいいのになと思います。




Q4. インタラクション2016で発表した「非常時危険度可視化HMD」を製作するうえでのエピソードがあれば教えてください。


発表ポスター



有田くん:発表直前まで完成していなかったことですね。夜遅くまで作業したのは良い思い出です。

深町さん:いかにシースルー型で画面に映像を投影するかとても試行錯誤したことが楽しかったです。

映像を投影して反射させたり屈折させたら、なんとかそうなるだろうという予想はしていましたが、それをかたちにするのは難しかったです。

スカウターをつくるにあたりどうするか検討することは私にもできますが、それを試し、いまのかたちにするのは服部託夢先生なしにはできなかったです。 立案から先の手順を教えていただいたように思います。

チャレンジして良かったです、このような機会を得られたことに感謝しています。





Q5. 臨床情報医工学プログラムを受講したりインタラクション2016で学外発表したりしたこれまでの経験から、後輩の皆さんにお伝えしたいこと期待したいことがあれば教えてください。


有田くん:いろいろなことにチャレンジすることで成功や失敗といった貴重な経験をすることができます。 新たな発見をする可能性もあります。 この臨床情報医工学プログラムでしか体験できないこともあると思いますので、ぜひ進んでいろんなことに挑戦してみてください。



深町さん:臨床情報医工学プログラムに関連する医用情報科学科の先生方にもたくさん助けていただきました。

質問しに行くと、とてもウェルカムな先生ばかりなので安心して質問しに行ってください。

臨床情報医工学プログラムを受けることで、すこし忙しくなりますが得られるものは多いと思いますので頑張ってください。